心療内科を訪ねて』途中から斜め読みになってしまった。私の悪い癖だが、気分が悪くなって身体症状が出る前に大体の内容を知りたかったので。作者は腰痛の原因が心因であることに2年かかって気づき、絶食療法で快方に向かい、一度は諦めた執筆活動に復帰した。その体験が劇的でその素晴らしさを伝えたい余りに、同じ療法で回復された方の取材が多いように感じた。絶食療法は森田療法の応用のような治療法で、絶食期に一切の情報を絶ち、自分と向き合い、症状が心因であることの気づきを促す。そして心因によって増幅されていた痛みや苦しみを医師との対話によって徐々に取り除いていく。心身症に適応される治療法のようだ。
私は大腸炎の症状が出たな、と思うと絶食をする。そうやって腸を休ませると下血をやりすごすことが出来るのだが、絶食療法とは違う。
斜め読んで思ったのは、私は心身症でもあるが、精神障害を持っているから、治療中に精神障害が増悪する可能性が高いということだった。私は自分が自分で無くなることが一番怖いのだ。丁寧な取材と配慮のある筆致は読みやすかったが、自分に適応でないのではないかと思った途端、残念で悲しくなってしまったのが正直な気持ち。
今日もただ床に転がって、何も出来なかった。
通勤が続いたのだから仕方ない。明日があるさ