派遣の法定健診

ラナンキュラス

派遣社員にも健康診断が義務付けられている。健診期間は生まれ月で概ね決まっていたが、私は父の入院もあり、健診をしないでいた。当然、営業さんから電話がかかってきて、健診を受けて下さいと言われてしまった。普段から毎月通院のために会社を休んでいるのでこれ以上休みを入れられない。土曜日も診療をしている指定のクリニックに予約を入れた。今日はその健診の日だ。
昨日、通勤電車の中で男性に咳をかけられて、だんだん喉が痛くなり声が出にくくなっていたが、今日は寒気もするし、なんだかだるい。
それでも予定をキャンセルすると面倒なので、朝、採尿をし、食事はとらずにふらふらしたまま、クリニックへ向かった。
そのクリニックは近代的なビルの広々とした2階にあった。健診専門のクリニックには初めて入ったが、大画面テレビといい、革張りのソファといい、いつもの市民病院とは全然違う豪華な雰囲気に圧倒されてしまった。多分、かなり繁盛しているのだろう。
更衣室や応接室も設けられ、専門の制服を着た案内の女性が丁重かつ迅速に案内してくれる。
私は検査着に着替え、案内されるままに検査をしていった。
検査は法定健診の、身長体重、視力、聴力、検尿、血圧、心電図、胸部X線、採血、内科診察、それに婦人科健診で子宮細胞診と乳房超音波。
検査中、具合がとても悪くなってきた。血圧を測ると上が150を超える数字が出てびっくり。心電図でも心拍数が109。看護師さんから「胸は苦しくないですか?」と尋ねられた。
内科診察では、医師の問診があった。潰瘍性大腸炎の患者は珍しいらしく、いろいろ聞かれたが、今現在具合が悪いことには触れなかった。その時足が浮腫んでいて、医師に見せたら、腎機能や心臓に原因があるかもしれないとのことで、かかりつけの病院で検査してもらうよう言われた。後で紹介状を書いてもらったが、本当は風邪で苦しかった。
よく考えると、健診って体温はなぜ測らないのだろう?測ってたら今具合が悪いことが分かったはずなのに。
健診は朝から2時間ほどで終わったが、あまり食欲もなく、寒気がして歩くのも辛かったので、近くのコーヒーショップで軽く食べてすぐ家に戻った。
家に帰ってから体温を測ったら9度近くあって、その数字を見ただけでどっと具合が悪くなり、夕食も殆ど食べられずに横になった。重たい咳が出て苦しかった。夜に熱が上がって眠ろうとしてもだるくて眠れず、結局土日は何も出来なかった。
こんな状態で受けた健診結果が気になった。