落ち葉掃き

土曜日は夫が久しぶりの休みで、私も仕事がなくなったショックから抜けきれずに実家に行く気分が上がらず、妹と父と相談して日曜日に日帰りで母の様子を見に行くことにした。
日帰りだと荷物が少なくて気持ちの負担が若干減るような気がする。
母の昼食は父が温めるだけでよいように用意してくれて母は自分でレンジで加熱して食事を済ませていた。
母の様子は落ち着いていたが日付や曜日の感覚がなくなってきたようだ。今日が何曜日なのか忘れてしまう。用事のある日を間違って覚えていたりする。母のスケジュールを把握してそのつど電話で確認してみたほうが良いのかもしれない。
私は鉢植えの水遣りと玄関先からガレージまでの落ち葉掃きをするように頼まれた。細かく執拗に指示する母に少しうんざりするが、動けないからいろいろ気になるのだろう。黙々とこなす。
落ち葉は思ったより多くて大きなゴミ袋いっぱいになった。
玄関先の階段下につわぶきが黄色の花を咲かせていた。子どもの頃からずっと同じところに咲いているような気がする。家族はどんどん変わっていくのにつわぶきは変わらずここで咲いているみたいに…。
帰りの車の中で父と話をした。
私が仕事に就けないのを気にかけているようだ。辛かった。
お金を返さなくてはいけない。母を支えなければならない。早く仕事に就かなければと気持ちは焦るけれど上手くいかない。
父の仕事の問題は解決したという。自分が死ぬまで仕事は出来るようになったと言っていた。でもいつまで続けられるか父自身も不安があるのだろう。
早く仕事に就きたい…いつ叶うか分からない願いを噛み締めながら家路についた。
来週は妹と二人で母をサポートして展覧会を観に行く予定を組んでいる。車椅子での半日外出。楽しんで介助できれば良いと思う。