あなたは何だってやってこれた

以前勤務していた会社の社長から電話があった。退職する方の仕事内容についてだった。
私は何だってやらなくちゃいけない、だけど今の私に出来るだろうか不安だった。
社長は「あなたは今まで何だってやってこれたでしょ。出来る仕事だと思いますよ。今の担当は有能だけどそれはあなたなりにやれればいいことでしょう」と好意的に話してくれた。
担当の方と電話で話して大体の仕事の内容は理解した。スケジュールをしっかり管理しなければならない仕事だ。すぐルーズになってしまう私に向いている仕事かといえば、やや不安が残る。
問題は仕事開始が来年からの話だったことだ。退職する担当者は来年3月まで在職するから会社としては出来る限り短期間で引継ぎをしたいので今年から仕事開始はコスト的に難しいと言う。当然のことだ。でも私は今すぐにでも仕事が欲しい…。
後は私の気持ちに任せると社長は言った。
切ない気持ちになった。世の中そんなに上手くいくはずはないのだな…。
でも頂いたお話は暖めておこう。その気持ちがあるなら近々会社に来なさいと言われた。上司になる方にもご挨拶しなくてはいけないだろう。
そう、あの頃は何だってやらなくてはいけなかった。私にその気力が今あるだろうか…。