眠れなくて…

実家への到着が遅くなったので昨夜は駅のパスタ屋で夕食を済ませた。いつもは夕食時ヒステリックに動き回る父をフォローするしか出来ない自分が情けなくて、実家で摂る夕食はお世辞にも楽しいとは言い難く心が重くなるのだが、こうして一人で気ままに夕食を済ませて実家に帰るのもたまにはいいなと思った。だから、例えば父が夕食を作らないで外食できる日があったら、のんびり出来ていいのかも知れない。母も父に叱られながら食事をするのが辛いだろう。
実家には午後9時すぎに到着した。私は実家まで辿り着いた疲れと薬の作用でいつのまにかソファの定位置で眠っていた。
午前3時頃目が覚めるともう眠れなかった。部屋は蒸し暑く汗をかいていたのでシャワーを浴び、それでもすっきりしないのでアイスコーヒーを少し飲んだが、それより氷水が飲みたくなりコップ2つに氷を入れて水道水を注いだものをテーブルに置いて1つずつ飲んだ。
体が内側から冷えていけば少し気持ちが安定してくる。でも横になっても眠れなかった。
この時間、病院の白い部屋に居るあのひとはどうしているだろうと思った。
昨夜は母がトイレに行く回数が多く、暗い中声を掛けると「大丈夫っ」と不機嫌そうな声が返ってきた。それからは見守るだけでいたが、歩きながら笑っていた。何度も失禁してしまうこと…本人が一番辛いのだ。笑いながら心は泣いている…。
小鳥も眠っていた。私は眠れなかった。冷たい水を飲みながら早く朝が来ればいいのにと思った。