存在

私が変わらなければ夫も変わらないとその人は私を励ました。
私は変われるだろうか…。
今日も夫は遅くなるというのでスタバで簡単に済ませた。
サンドイッチとシェイクンレモングリーンティ。
薬のせいか吐き気がする。
派遣の仕事はボツだったようだ。連絡は来なかった。
明日は実家に帰る日。
母は南国の果物を寝かして私が来るのを「待っているから」と言った。
その言葉が切なく重苦しく私の心をしめつける。
なぜ…
私は見えるのだろう。
私は聞こえるのだろう。
私は苦しいのだろう。
私は生きているのだろう。
お母さん、私はどうして生まれたのでしょう。
カウンターの隅で答えの無い問いを繰り返して泣いた。
誰も私を見ない。
お喋りですらかき消すジャズの音量とエアコンの冷たい風が熱くなった脳を覚ましていく。
生きていかなくちゃ、明日も待ってるひとがいる。
やっと椅子から降りると駅のホームへ向かった。