酸性の涙

今日は梅雨寒で半袖では肌寒く草木染のカーディガンを羽織っていた。パソコンのモニタを見ながら涙が溢れてぽたぽたと袖口に落ちた。すると黒い染みになってしまった。草木染の服は酸に弱い。酸で変色するのだ。私は急いで水道水で染みを洗い流した。私の涙は酸性なのだろうか…「肌は弱酸性」と言うけれど…。お気に入りのスオウ染めのコットンのカーディガンは素肌を優しく包み、私は次第に落ち着きを取り戻した。
夕方、静かな喫茶店で過ごした。安定剤の量は既に日量を超え、私は珈琲を飲みながら更に頓服を飲み込んだ。段々緊張が解けてゆく…。先日の楽しかった診察の時のメモを読み返していた。主治医と話せて楽しかった。主治医も対話を楽しんでいるように見えた。でもあれは別世界。私の現実は荒んだまま。。。
実家に電話して今週末は用事があって実家に行けないと話した。妹と調整するからと。父は誰も来なくても大丈夫だ、この間はありがとうと言った。少し意外な気がした。父は私が話を黙って聴いていたことで気持ちが楽になったのだろう。早く問題を解決したい、落ち着かないと弱音をはいていたから…。電話は母に代わった。雨が降っていたので外出は控えてシャワー浴をしてもらってさっぱりしたと話してくれた。母に私たち夫婦の相談はもう出来ないのだと思った。よかったね。風邪引かないようにと言って電話を切った。
妹に電話。スケジュールの調整をした。もともと今週末は母を動物園へ連れて行く予定だから大丈夫だと言っていた。本当は一人じゃ外出の世話は大変なんだろう。手伝ってやりたいけれど…どうしても行かなくちゃ行けない約束があって行けないから…。妹とは最近父が母の食事の管理に甘くなってることについて打ち合わせした。どう見てもカロリーオーバーだし塩分も超過してる。週末の食事は管理をしっかりしようという話になった。妹とはやはり話がぎこちなくなってしまう。けれど介護に女同士のネットワークがあることは幸せなことだ。上手に割り切って進むしかない。