心を麻痺させて

躁状態というのは、外見かなり元気で健康そうに見える。そして本人も今まで感じていた悲しみや苦しみが消え去ったような錯覚に陥る。根拠の無い「大丈夫」という確信が暗闇をどこか知らないところに隠してしまったようになる。
私は仕事に行き、いつもより元気に笑う事が出来る。仕事は苦痛を感じずに進めていけるが、後から確認すればミスタッチが多い。何者かに自分の心の暗い部分を預けてしまったような感じ。
何者かはとても律儀だ。きちんと暗闇を返してくれる。それはより深い苦しみと言う利子をつけてきちんと手元に戻ってくる。
ああ、なんて天気がいいのだろう。昨日の晩の嵐が嘘のように。
妹に電話を掛けて、繋がらないから切って、コールバックしてきた妹に説教した。母の介護の事、病院で言われた事、諸々の事…そんなこと普段の私では到底出来ない。
今だから出来る。この事態は神さまがくれた時間。強気で進めるときに早足で「その時」の近くまで行こう。痛みも苦しみも悲しみも感じないこの時間が続く限り。