馴染めなくて…

青い花

この4月末から隣の部署に新入社員が入ったのだが、どうも様子が変だな…と思っていた。
硬く暗い表情で、声も元気が無い。一見して仕事が出来そうな感じの女性なのに…。
たまたま化粧室で一緒になった時があって、「お仕事には慣れましたか?」と挨拶代わりに話しかけたら、独特の雰囲気に馴染めないことや、以前派遣で働いていた時と比べて給与が低すぎることや、憶えなくてはならない事が多すぎて戸惑っているのだという。
私が派遣社員で、他の社員と立場が違うからこんな話をしたのだろう。
今日、異動になった社員さんから、その彼女が総務部長に面談を申し出ていたけれど、何かあったの?と聞かれた。ああ、決めたのだな、と思った。
高い理想を抱えて入社したけれど、スタッフは聖職者のような善意のひとではないし、日々の雑用や規則に縛られて、憧れの仕事のイメージは崩れ去ったのだろう。
本当に人の出入りが多い会社だと思う。その原因をトップは分かっていて、そのままにしているのだろうか?
この週末、彼女は退職届を書くのだろう。
辞めるのも思いとどまるのも彼女の自由だけれど、どうか、笑顔になれる仕事に就いてほしい。まだ若いのだから…。
私はどうだろう…?いま、次の仕事に取り掛かっている。別の部署の方に教えて頂きながら膨大な量のデータを処理することになった。また無理難題が降ってきそうだ。
この仕事でいいのだろうか?それは私に対しての問いかけでもあるのだろう。