短冊にこめた願い

同僚と仕事帰りまたカフェでお茶した。このところ私の悩みの傾聴に徹してくれている同僚には本当に感謝している。なんだかんだと私の話ばかり、それも夫婦関係についてとかこれからの仕事のことなど、カウンセラーに話すようなことばかり。なんか彼女には話しやすい。どうしてだろう?歳が同じで子供が居ないからかな。随分長くぼそぼそ結論の出ない話をしてしまった。彼女には悪かったなと思う。そうだ。今度は私がお茶をご馳走しよう。それで彼女の話を聴こう。今まで彼女とはあまりおしゃべりもしなかったのに、最近は本当に彼女が居てくれて救われている。いつもありがとう…。遅くまでごめんね。
駅前のスーパーで夕食の買い物して帰る時、店先に七夕の笹が飾ってあり、先日私の書いた短冊を探したけれど見つからなかった。笹から落ちてしまったのだなと少しがっかりして帰ろうとしたとき、上の方にしっかりと輪ゴムで縛り付けてある私の短冊を偶然みつけた。きっとお店の方が落ちてしまった私の短冊を留めなおしてくれたのだろう。嬉しくて少し悲しくて泣きそうになった。
「夫に良い仕事がみつかりますように 笑顔がもどりますように」
短冊に小さな文字で書いた願いごと。叶いますように…。
店を出ると雨だった。傘の中で泣きながら家の前で涙を拭いて深呼吸して、明るい声で「ただいま」と言った。