母の靴

快歩主義(ケアシューズ)

このところ、薬を飲む夕方の時間帯に実家に電話して母と話をするようにしている。メジャートランキライザーにだいぶ慣れてきたようで会話も普通に出来るようになってきた。母も元気そうだ。
週末に南関東で大地震があるという話がまことしやかに流れて、防災の日でもないのにデパートで防災グッズを売っていた。母のように身体が不自由な人たちは災害が起こったら介助者が居ない場合自衛する手段が少ない。携帯電話や懐中電灯など自分の居場所を他人に知らせることが出来るものを普段から身に着けているようにと言う話を母とした。「起こったら仕方ないよ…」と母は言っていたが近所の人が助けてくれるように実家に帰ったらご挨拶周りでもしようかな。いざと言うときのために。母はプライドは高いが内向的な性格だったから近所づきあいもそんなに積極的ではなかった。ただ、お向かいの奥様とはなぜか性格がまったく違うのに仲が良かった。この間実家に帰ったときも奥様に挨拶したから、母が要介護なのは知っているだろう。何かあったとき、頼りになる方が一人でもいれば心強い。母のことも少し話しておこうかと思う。母が傷つかない程度に。障害を持ってしまったことをご近所の人に色々詮索されるのは嫌だろうから。
制作のための素材を買うついでに、介護用品の売り場を見たらリハビリ用のケアシューズが売っていた。母は外出の時、歩きにくいスニーカーを履いている。ケアシューズは一見普通のおしゃれな靴に見えるが、軽くマジックテープで着脱がしやすい工夫があり、撥水加工してあるものがほとんどだ。退院前、靴が歩きにくいからケアシューズが欲しいと母が言っていたのを思い出して、母にもう一度電話しサイズと好きな色を聞いて靴を注文した。そんなに高いものでは無い。助成対象になるか聞くのを忘れたけれど今度実家に行くときまでには用意できるそうだ。歩くことが楽しくなってくれれば運動にもなるし、外出も積極的になるだろう。おしゃれは足元からだ。ごついスニーカーよりずっと女性らしいデザインだから気に入ってくれるといいと思う。
健康婦人靴 「快歩主義」商品リスト(TOPページにも高齢者の歩き方など情報がたくさんあって参考になります)