退院日決定

予約時間を早くしたおかげで、心は真っ暗だったが、母の階段昇降介助の練習にも間に合い、退院のムンテラも予定通り受ける事が出来た。
退院はゴールデンウィーク明けの5月6日。その前に実家の準備を整え、連休中に自宅に外泊して在宅介護の練習をすることになった。
ケアプランも退院日が決まった事で本格的に詰めに入った。
母は自立歩行まで回復させるのは時間切れだった。しばらくは歩行に見守りが絶対に必要だ。母の見守りや介護に家族がどの程度時間を割けるのか。妹が話し合おうと言う。ケアマネージャーさんもどの程度関われるか聞いてくる。妹の健康さが苦手だ。話し合いたくない。本当にやる気があるのか。今まで何度も約束を破った妹が…。そしてまだ躁的防衛を続ける父。今に苦しみが襲ってくる事は間違いない。
これからだ。気を引き締めながら、悲しみの底にいる自分は母を抱えて生きていけるだろうかと涙を落としながら考えていた。