潮風を纏う

ニット作家の藤田真希子さんの展示会の案内状を喫茶店で目にし、素敵だったので夫と観にいくことにした。海辺のアトリエで、たった一人で糸の染めからデザイン、編み上げまでをこつこつと、でも楽しそうな雰囲気が伝わってくる。展示されていた作品は上質の柔らかいコットンで編まれていて、肌触りがよく素肌に着てもごわごわした感じがしない。作家ものの服は難しい、マダムみたい…なんて先入観があったけれど、会場に居た作者は小柄で目のきらきらした可愛らしい方で、海辺のアトリエでの気持ちいい雰囲気を醸し出していた。彼女に勧められるまま、いろいろ試着させていただいたけれど、はじめいいなと思っていた藍染のセーターより、スオウ染めのピンクのショールボレロの方が似合うと言われ、夫もそっちの方が良いというので購入してしまった!えぇ、作家ものですからそれなりに、1点ものですしお高いのですが…。でも後悔はしてないです。とても素敵な作家さんだったし、作品への愛情が感じられたし。このボレロ、いろんな使い方が出来るのです。普通に羽織りものとして長めに着る事も出来ますが襟元をたくし上げると短めのボレロになり、二つに畳んで肩に巻くとショールにも、カシュクールみたいに袖を結んで着る事も出来るんです。素材が柔らかいから出来るんですね。ちゃんとボタンもついていてカーディガンのようにもなります。来月のクレジットの請求がコワイけど満足してます。
藤田真希子さんのサイトlogos.logos