いつか報われると信じて

帰宅は午後10時を過ぎていた。私は夫に妹の無神経さをぶちまけて泣いた。私は馬鹿だ。真面目に悩んで周囲に気を配り、自分の仕事まで犠牲にして…悔しくて苦しくて…ただ泣くことしか出来ない馬鹿だ。
夫が私の頭を撫でて、「悪いことばかりじゃないよ。きっといいこともあるから。まじめにやっていれば、きっといいこともあるから…」と言ってくれた。興奮した妻のために夫は夕食を作ってくれた。決して美味しくはなかったけれどその気持ちが嬉しかった。