夢を見た

夢で私は妊娠していた。それも夫の子供ではない。それなのに幸せに満たされていた…。
目覚めたとき、身体が温かく不思議な安堵感と戸惑いを同時に感じた。
夢の意味を考えたかったけれど、そっとしておきたい気もした。
多分、この間母に電話した時、私が子供を産んだら世話が大変なら手伝うから、生まれる頃には身体も動くようになって治っているからと話したことに少なからずショックを受けたからだと思う。まるで子供のように嬉しそうに孫の誕生を心待ちにしながらそれを励みに障害の苦しみを耐えているのかと思うと胸が痛かった。
幸せを絵に描いたような暮らし…そんなもの現実にはないけれどだからこそ夢なんだと思う。ただ、夢の中で私は幸せに満たされてそれでいいと思った。

幻聴

体調は良く、朝から家事もはかどった。ずっとやりたくなかった片付けも始めていらないものを整理した。部屋が少しすっきりした。
けれど、夜から頭の中で声がする。音源を捜すがみつからない。私の頭の中で誰かが話している。音楽も聴こえる。ラジオも鳴ってないのに…。怖くは無い。でも不気味だ。1時間ほどで幻聴は消えた。介護の日が近づくとどこか心が揺れるのだろうか。

満月

満月の日はいつもの喫茶店でキャンドルの火のゆらめきを楽しみながら心の整理をする。手帳に今の心境を書き綴ってみる。今の私は婦人科検診を受けようとすることで自分の女性としての在り方を振り返っているような気がする。女性として妻として娘として、そしてもしも母としての自分が有り得るとしたら…それが夢となって現れたのかもしれない。
この喫茶店の店主は女性。スタッフも全員女性。細やかな心配りがとても落ち着く。様々な女性の生き方があるだろう。私は自分の生き方をまだ選びとれるところにいることを忘れていたのかもしれない。まだ道は開かれている。そんな気がした。