夢〜美術館 展

帰りに新宿の駅前を歩いていたら展覧会をしていた。
書道の展覧会かな?と思って入ってみると、絵画や工芸、写真など様々な作品が賑やかに展示されている。改めて作者の札を見ると障害を持った方々の作品展だった。名札の下に記された障害者手帳や愛の手帳の度級を見なければそれが障害を持った方の作品だとは分からない。この美術展は東京都障害者美術展と言うそうで、今回で20周年の記念展をしているとのことだった。
アウトサイダーアートと言う言葉がアメリカにはある。けれど障害者であるからということで逆差別のような扱いはしない。ただ、作品を制作する上でバリアフリーにするための施設があり、専門のワーカーやボランティアが障害を持ったひとの制作を援助するシステムがあるのだ。
この「夢〜美術館」の展示作品も素晴らしいものが多く、しばらく観て回ったが、障害の有無や重さをあえて記さなくても良いのではないかと思った。そうしないと障害を持った方が懸命に作ったものだからというフィルターが作品にかかってしまい、本当に楽しくあるいは悩みながら生み出された作品の良さが同情に変わってしまう危険性を感じたのだ。
美術におけるバリアフリーとは何か、考えさせられる展覧会だった。
「夢〜美術館」展は、8月17日〜21日の10:00〜21:00まで(最終日は14:00まで)新宿駅西口広場・イベントコーナーで開催中です。