責任の所在

報告書が出来上がり、添付する変数データの整理をはじめた。社長は私が備忘録としてつけているノートに頼りすぎている。なんでも記録出来るわけがない。そんな時間を与えられなかった。だから私は初めて社長に言い訳をした。そんな時間はありませんでしたと。そしてそこまで責任を負う必要はないと思ったのだ。データの管理の責任をすべて請け負ったつもりはない。管理の悪さの責任まで負うことはないのだ。今までの私なら必死で謝ったかもしれない。でももうそんなことはしない。責任は管理者たる社長にあるはずだ。データは再計算して整えた。大騒ぎしなくても冷静でいれば解決策は見つかるのだ。でも私は終始不機嫌だった。感情が不安定でずっと泣きたい気分だった。帰りの電車の中で気がついたら泣いていた。